２）『秋の広告、テーマはいっしょにどこでも』
　目立ってナンボの広告業界。そうでないと注目されない当業界の今月の活躍ぶ
　りをご紹介。まずはコラボレーションCM。永瀬正敏が突然ケミストリーのライ
　ブに飛び出す。これは永瀬が出演するサントリー「BOSS」とケミストリーの新
　曲のCMを連動しどちらも宣伝するという新しい試み。今後、サントリーでは他
　企業とのコラボレートも検討中とか。他に複数の企業が足並みを揃えたように
　PRする「N」の文字。ネスレのコーヒー、NECの携帯、松下電器など異業種が同
　じ文字でPR。若者の感性に訴えて「なんだろう」と思わせるのが狙いだ。壮大
　なCMといえば来年から放送される大塚製薬「ポカリスエット」の世界初の宇宙
　CM。約１億円の制作費で国際宇宙ステーションでロシア人宇宙飛行士がポカリ
　を飲むシーンや地球の映像を織り込む。また側面だけでなく屋根まで広告を入
　れる「広告トレイン」がゆりかもめで来月から運行。１ヶ月で１編成80万円。
　高層ビル群の中を走るので屋根も広告価値あり。見る側も楽しみになってきた。


　６）『ニッチ産業が生き残る』
　不況の世の中で（いいかげん言うのもイヤ）いかにして消費者の心を掴むかが
　各企業の大きな課題。普通のやり方では商売は成り立たないと、各方面で趣向
　をこらした手法が取られ始めている。大阪の動物病院「レッキス アニマルサポ
　ート」は往診を専門とし、「福本鍼灸院」は、他府県にも出向く出張サービス
　を行ない大好評。USJでは、閉園後に特定エリアのアトラクションを企業や団体
　に開放し、貸し切りサービスを始めた。東京・中野のブロードウェイは、中古
　マンガ店の「まんだらけ」をはじめ中古商品を扱うショップが多く、個性的で
　低価格なリサイクルショッピングモールとして大盛況。また、店に行かずに購
　入できる便利さが人気の通販誌は、ネット販売の流れに押され売上が減少。そ
　んな中、医療用品のみを扱うレモールの「アンフェミエ」のように、専門通販
　誌の売れ行きが好調。一風変わった商売に、ゲイを顧客としたゲイ専門旅行会
　社「レインボー（仮）」が設立された。たしかにニッチをねらった商売だが、
　はたしてどれくらい日本で利用する人がいるか、個人的にひじょ〜に気になる。

　
　７）『最新結婚式事情』
　需要と供給のバランスが絶妙なのがイマドキの結婚式。「地味婚」「できちゃ
　った婚」は増加中で、今や訳ありカップルは全結婚式の約30％も。そんな市場
　を反映して東京・渋谷「プチ・マリエ」では基本料金４万9000円の格安結婚式
　プランが登場。格安のため音響はCDだけど、３人のスタッフが司会・介添え・
　賛美歌斉唱などを掛け持つ手作り感が好評。別料金のオプションでキャンドル
　演出などの追加も可能、個性的かつ料金の明確化も人気の要因。台東区の「チャ
　ペルプレスアスオール」は４万8000円。熟年夫婦や式を挙げなかった友人のた
　めに仲間たちによるカンパで挙式するケースも多いとか。尚、どちらも平日以　　　
　外は１万円増料金。また、予約する人の８割の新婦が妊婦！「ジョイフル恵理
　（新宿店）」では、マタニティー専用ウェディングドレスのレンタルも開始。
　上下に分かれるセパレートタイプで10万円、他にウエストゴム使用などもある。
　ちなみに地味婚の元祖ラスベガスでは、ドライブスルー式ウェディング（20ド
　ル）が流行中デス。簡単になった結婚式だが、離婚もそうとは限らないぞ〜。