１）『空前の日本茶戦争！？』
　今年7000億円市場になると予想されるお茶飲料業界に春の新商品が出揃った。
　昨年「生茶」が大ヒットしたキリンビバレッジは中国茶の作法をイメージした
　「聞茶」を発売。「お茶の市場は自分たちが作ってきた」と自負するサントリー
　は、茶葉を1年半かけてじっくり発酵させた「熟茶」で巻き返しをはかる。カネ
　ボウフーズはウーロン茶に桜の香りをプラスした「桜茶」で女性の支持を狙う。
　一方、日本茶で勝負をかける企業もある。アサヒ飲料の「旨茶」は茶葉を一旦
　冷凍させることでコクとキレを出し、コカコーラの「まろ茶」は上質のかぶせ
　茶を使ったこだわり商品だ。このお茶人気はカフェにまで飛び火し、四ッ谷の
　「Green Bird」や青山の「茶通人」、広尾の「蒼庵」などの日本茶カフェには
　コーヒーではなく日本茶を楽しむ人が集まる。青山「茶通人」では洋菓子と日
　本茶の組合せが人気だそう。日本茶以外でも、渋谷に全館中国茶店のビル「華
　茶 茶荘」が登場するほどの空前のお茶ブーム、今後の動向が気になる！
　　

　３）『未来型家屋のキーワードは“再生”』
　最近特に目につく、古材を使った店や家。再生建築ブームの火付け役とも言え
　るのが、蔵を利用したおしゃれな飲食店だ。東京の「倉カルミネ」や、福生の
　「ビール小屋」、福井の「ベルパエーゼ」など、重厚でゆったりとしたその空
　間が愛され、町並み保存の観点からも蔵の魅力を見直すべきという声が高い。
　また竜ケ崎ニュータウン龍ケ岡地区では、都市基盤整備公団の古い民家を移築
　してまちづくりを進める「ユアーズコミュニティ構想」がスタート。これなら
　定期借地権方式だし、味わい深いマイホームが安く手に入るというわけ。こう
　した背景には、環境への配慮もある。清水建設と東京電力は100％リサイクル
　できるコンクリートを世界で初めて開発、画期的な建材として注目されている。
　またイギリスの老舗スーパー「セインズベリー」は、風力発電や太陽光利用、
　床暖房などを取り入れた省エネ店作りで話題。一般家屋でも自家発電設備を備
　えた家が急増、2000年度末で3000万キロワットを越える見通しという。今後は、　
　限りある資源をいかに大切に使うかがキーポイントとなりそうだ。


　４）『敷居が低くなったオーダーメイド』
　刻一刻と変わる流行より、自分のセンスやサイズを大事にしたい。そんな根強
　いニーズに応えてくれるのがオーダーメイドサービス。今までは贅沢と思われ
　てきたオーダーメイドも、最近は手頃なサービスになってきた。例えばワコー
　ルのブラ。サロンで正確に採寸して作ったブラは装着感覚ゼロというスグレも
　の。なのに価格は既製品とほぼ同じ、作り直しも２回まで無料！という有難さ。
　こうした微妙なサイズや形の違いを出したいオーダーメイドは、枕にも最適だ。
　「ヘリテイジ」では抱き枕を自分のデザインどおりに再現。しかし自分のセン
　スも時とともに変わるもの。そこでタンスの肥やしとなった服を、わずか数千
　円で好きなようにリフォームをしてくれるのが「フォルムアイ」。また、住宅
　のような大きな買い物をする時はオーダーも山のようにあるはず。「コーポラ
　ティブハウス」なら居住者が自由に設計でき、かつ中間マージンがないため低
　価格。１点モノを安く買う！これが今後のオーダーメイドの新スタイルかも？


　５）『ストーンパワー復活(ストーンビジネス)』
　いま、石がブームだ。例えば10代男女に人気があるのがトルマリン。幸運を呼
　び、遠赤外線効果もあるといわれ、東急ハンズ渋谷店では専門コーナーを設置
　したほど。他にも、天然石が並ぶ「ストーンマーケット」（東京・下北沢ほか
　14店舗）や、「アメジスト」など石の名前のカクテルが飲める「Gem’s Cafe」
　(下北沢)、石がおまけの石専門誌『トレジャー・ストーン』(隔週刊／デアゴス
　ティーニ）など、石に関連したビジネスが多業種で展開されている。軽石と草
　花の置き物「置庭」（伊勢丹新宿店、2800円〜）などインテリアとしても石は
　注目の的。茨城県つくば市の焼き鳥屋「ぼっちゃん亭」は石尽くしの内装。こ
　こを手掛けたのは石の芸術家・松田文平氏。石を身近な生活の中に取り入れた
　いと、店舗内装や石のインテリア商品を扱うようになった。同様の考えからネッ
　ト（石専門店.com）で石の雑貨販売を始めたエム・ジー関ヶ原では、石のマウ
　スパッド（4980円から）が人気だ。自然に触れる機会が少ない現代人にとって、
　石に触れたり、眺めたりすることは小さなオアシスなのかもしれない。

　
　６）『活気づくゲノムビジネス』
　昨年、ヒトゲノム（人体の設計図）の構造解析がほぼ終了と発表された。これ
　を機に日本企業のゲノムビジネスに対する動きが活発になっている。DNABANK
　では人やペットが他界した後でもDNAを毛髪から採取加工し専用ボトルに保存、
　名前入りのクリスタル製家庭用お墓（？）付きで販売（５万5000円〜）。他に
　も将来の遺伝子治療に向け遺伝子を冷凍保存（３万円）するサービスも行なっ
　ている。ジーニアス東京ではヌーベルインターナショナルのDNA診断を元に新
　しい出会いを求めるイベントを毎週水曜日に実施中。一方、医療分野ではいく
　つかの病院が既に遺伝子診断を行なっている。その１つ、九段クリニックでは
　遺伝子の検査により、肺がんになるリスクが高いかどうかや生活習慣病になり
　やすいかなどを診てくれる（検査内容により異なるが１件６万円以下、保険適
　用不可）。現状では、かかりやすい病気を予防するための注意など生活レベル
　でのカウンセリングにとどまっている。が、近い将来、個人の遺伝情報に基づ
　いた新薬や治療法が開発されるのは間違いないだろう。