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◇『海の底で待っている女』★
学生時代、夏休みに伊豆のとある海岸で腰ぐらいの深さの所で友人とふざけて
いたら、急に何かに足首を掴まられて海中にグイッと引き込まれたことがあり
ます。その時私は海底まで沈んで気を失ってしまいました。助けてくれた人の
話だと海面をぷかぷかと浮いていたそうです。同じように助かった友人が後日
「あのとき海の中に髪の長い女がいて、私たちの足を引っ張ったんだよ!」と
教えてくれました。事実、あの海岸では以前女性の水死体が上がったそうです。
大学の先輩が波打ち際に長い毛布が掛けられていたのを野次馬に紛れて見たこ
とがあるとか。それ以来、死んだ女が海の底で待っている気がして怖いのです。
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