１）『テロがモノの価値観を変えた』
　全世界を震撼させた同時多発テロから２ヶ月。国内外では自粛から売上急増品
　まで様々。それをまとめてみた。映画業界ではニューヨークや貿易センターが
　出るシーンや爆破やハイジャックを連想する作品が上映延期や脚本の差し替え
　を迫られた。旅行業界でもアメリカ方面だけでなく飛行機が恐いという理由で
　海外旅行が激減など被害は深刻。ただ変わって国内旅行が人気で12月までの予
　約状況は昨年の２割増。今年開業のディズニーシーやUSJなどが海外断念組の
　吸収先に。またテロ以降、売上が増えたのが護身グッズ。ドイツ製の高性能マ
　スクセット（15000円）がテロ以前は月３個ほどの売上だったが以降は400個の
　売上で注文も殺到。また万一の時、がれきの中から助けを求める小さな呼び
　笛（600円）や活性炭フィルター使用の耐熱煙マスク（3800円）も売り切れが
　相次いでいるとか。このムードはテロと報復の問題が解決されないかぎり続く
　のかも。


 ２）『猫の逆襲』
　「ペットと泊まれるペンション」、「ペットと行けるカフェ」…そんなタイトル
　の雑誌特集に登場するのは、犬ばかり。負けてたまるかと言わんばかりに最近
　「猫」に注目が集まっている。目黒区のペット同伴喫茶店「Cafe Nike」では猫
　の集会が開かれ、鎌倉のげんき動物病院では猫のストレスを解消するため針や
　灸を取り入れている。また東急ハンズでは猫が見るためのビデオ（2600円）ま
　でもが登場。一方、王様のアイディアから発売されたのは、猫型爪乾燥機「ネ
　イルペットふ〜ちゃん」（646円）。猫のふ〜ちゃんの足元に指を置くと風が送
　られてマニキュアを乾かしてくれる。とぼけたふ〜ちゃんの表情が猫好きには
　たまらないかも。そしてブームのペットロボにも本物の猫そっくりの「ネコロ
　（NeCoRo）」（オムロン、18万5000円）が登場（11/20〜、5000台限定で発売）、
　サイズ、外観、しぐさまで本物の猫そっくり。猫には独特の魅力がある。この
　猫ブームは猫に手をかけることで癒しを得る人々が支えているともいえる。


　５）『リサイクル、使い方がモノを言う』
　使わなくなったら即ゴミ。そんな考えはリサイクルの大敵だ。７月末にパリで
　開催された「世界マスターテーラー大会」で世界名誉賞を受賞した「環境スー
　ツ」（１着７万9000円）は太っても痩せてもずっと着られるスーツ。考案者の
　台東区「Fashion AT Men’s」安積武史氏は、サイド部分を幅広に作りそれを内
　側にたたんだ形で縫い上げることでサイズ調節可能にした。缶に替わり増えて
　いるゴミ・ペットボトルにも有効な利用法が。「ペットボトル加湿器」（シー
　シー・ピー、オープン価格）は500mlの使用済みボトルに水を入れ、本体に差し
　込んでタンクとして使う。水の代わりに緑茶飲料を用いればカテキン効果で風
　邪の予防にも。また、近年の少子化によって廃校となった校舎を利用したサー
　ビスも出てきている。今年４月に廃校になった「道灌山中学校」（東京・荒川
　区）が、この10月からベンチャー企業を応援するビジネス施設「西日暮里スタ
　ートアップ・オフィス」としてリニューアル。使えなくなったものをどう生か
　していくか、それを考えることで頭の活性化にもなることをお忘れなく(笑)