１）『不況時代の神頼み』
　受験・就職・恋愛…昔も今も神様にお願いしたいことは変わらないが、不況の
　今だからこそ、ご利益を求めたり、縁起かつぎしたくなる心理もあるだろう。
　さらに受験シーズンも重なって、このところ立て続けにユニークな「神頼み」
　モノが登場した。画期的なのは、FAX祈願。太宰府天満宮（福岡）が遠方の受験
　生たちのために行っている学業祈願サービス（3000円）だ。本殿で祈願後、お
　守りとお札を本人に郵送するシステムで、学問の神様・菅原道真公に願いを託
　そうと１日に100通以上届く日もあったとか。また、全国の受験生から「送って
　ほしい」と問合せが殺到していたのが、日本一の難所と言われた群馬県松井田
　町「碓氷（うすい）峠越え」の機関車滑り止め用の砂。同文化むらではこの１
　月から無料配布を実施し好評を得た。参拝者の声から生まれたものもある。東
　京・神田明神の「IT情報安全祈願」（ステッカー型とカード型のお札、１セッ
　ト700円）はウイルス撃退やPCトラブルを防ぐと30〜40代のビジネスマンに大好
　評。奈良・唐招提寺のハート形の魔よけのうちわ「宝扇」をミニチュア化した
　「魔よけうちわストラップ」（400円）というのもある。不安定な時代ならでは
　の神頼み。果たして、そのご利益やいかに？

 


　４）『若者になりたいオヤジとオヤジに癒される若者』
　オヤジに癒される若者、急増！？最近、オヤジモチーフのキャラクター雑貨が
　ジワジワと売り上げを伸ばしている。バンダイキャラクター研究所の調査によ
　ると、小学生から60代の男女の83.9％が何らかのキャラクター商品を所有して
　おり好意的意見が多い。特に20〜30代の女性の間で人気を集めているのが、オ
　ヤジキャラの雑貨という結果。昨年バンダイから発売された「オヤジの道」シ
　リーズでストラップや消しゴムがある。なかでもゼンマイ式の小型玩具「体操
　おやじ」（780円）は口コミで広がり１日数個コンスタントに売れる。同シリー
　ズの傘を持ってゴルフの素振りをする「傘ゴルフ」（同）など、笑いと哀愁を
　誘うオヤジの姿が若者に好評。で、当のオヤジたちの間で注目されているのは
　「OL向けトレンド」らしい。OL向けに編集された情報誌を熟読し、カフェやデ
　パ地下に出没。携帯電話のストラップに凝り、ディズニーランドで１人遊ぶオ
　ヤジ目撃例多し。バブル時にはびこったオヤジギャルの逆パターンで「ギャル
　オヤジ」と密かに呼ばれる。遊ぶ欲求と余裕を持て余す彼らは、個人消費の活
　性化を担う希望のオヤジかも。

 


　５）『女二人は強し！』
　今「女二人組」が強い。大御所・叶姉妹をはじめ、銀座でクラブ「ふたご座」
　を切り盛りする双子の、ますいさくら・志保姉妹、芋焼酎「ひとり歩き」で有
　名な宮崎の老舗蔵元「古澤醸造」ののれんを守る古澤姉妹、合計年齢106歳の奥
　村チヨと欧陽非非のユニット、またアメリカでもメディアがこぞってパパラッ
　チするNY社交界の華・ヒルトンホテルグループ３代目オーナー令嬢のパリスと
　ニッキー。これら「美しい」女性二人組が注目されるのは、美しい女性一人よ
　りも断然華があるから。美しい女性が二人集まることで圧倒的な迫力が生まれ
　る。この迫力を知ってか知らずか、20代女性がペアルックをするのは、今や恋
　人や夫婦間ではなく「友人」が多い。その次に「姉妹」「母親」と続く。一緒
　にいる＝好き嫌いのテイストが似ている、と言えるので「お揃い」率が高くな
　るのは自然だが、なかには女性二人が組むことで生まれる迫力を利用して、目
　立とうとたくらんでいる人も、いるのかも！？