１）『魅力はシュールさにアリ』
　世の中癒しがブームだが一味違ったテイストのアイテムも注目を集めている。
　映画「猿の惑星」の美術スタッフにも抜擢されたティム・キャンピーが作るア
　クセはプルトップがモチーフという新感覚。ジョニー・デップも愛用とファン
　が急増中。魚眼ペットシリーズも単にかわいらしいだけではない。魚眼レンズ
　から覗いた様な独特のフォルム。縫ぐるみや写真集など関連する商品も多い。
　広角レンズを使って自ら撮影する人も。撮影と言えばロシア製カメラ「LOMO
　（ロモ）」が人気。レンズに難点があり四隅が暗くなってしまうのだがそれが
　かえって味があると好まれている。現実にちょっと斜がかかるのがいいのか。
　テレビ東京で放送中の異色ブラック・コメディー『オー！マイキー』にはまっ
　ている人も多い。米国から日本にやって来たマネキン家族の日常を描いた作品
　だ。いずれも超現実的、シュールさに魅力の共通点があるようだ。嫌な現実か
　ら逃れたい、直視したくないけどまるきり離れてしまうのは心許ない、という
　今も不安な気持ちの表れのような気がする。

 
 


　２）『ヒットのキメテは器のデザイン』
　数多く新製品が発売される中、中身だけでなく、外見(パッケージ)でも他商品
　と差別化を図ろうとする商品が増えている。４月発売の「チュッパーズいちご」
　(日本ルナ／40g６本入りで200円)は、スプーンなしで食べられるヨーグルト。
　棒状容器で、中身を押し出して食べる。「ピーカラムーチョ」(湖池屋／実勢150
　円)は、中身を皿になったふたに移して口に運ぶ。手を使う必要がないので、ス
　ナック菓子を食べる時の、手につく油が気にならない。また、各メーカーから
　相次いで登場している中国緑茶のなかでも、サントリー「中国緑茶」ボトル缶
　(400g、130円)はその青色の広口ボトルが人目をひく。食品だけでなく、家電
　でも外見のデザイン性が重視されるようになってきた。北欧メーカー人気も記
　憶に新しい。最近ではソニーが発売したデスクトップ型パソコン「バイオＷ」
　は性能がたいして高くないにも関わらず、売れ行き好調。機能性やデザインな
　ど、中身だけでなく、外見にもこだわった商品は、今後も増えそうだ。

 
 


　４）『結婚式―新披露時代―』
　「ジミ婚」「プチ婚」と、昨今の結婚式はできるだけお金をかけず、自分らし
　く、がモットーだ。近年は、身内だけの海外挙式という、ゴージャスとプチの
　間をいく「プチゴージャス婚」(ゴ命名)も増えて来た。そのニーズとブロード
　バンドを背景に登場したのが「WEDDING-iTV」(JNC)。ストリーミング技術を使
　い、式場からインターネットを介して結婚式を発信するサービスだ。当日撮っ
　た写真やビデオカメラの映像を編集して、式後に放映することも可能。海外挙
　式には参加できない（招けない）人にも見てもらえる。JNCでは海外挙式ツアー
　を取り扱うJTBと組み、全国の店舗を窓口として販売を開始、価格４万5000円〜。
　また、他にはないオリジナルの手法で結婚披露や報告をして周囲をあっと言わ
　せたいなら『FRIDAY』ならぬ『BRIDAY』。名前からしておわかりのように、こ
　れは新郎新婦のプロフィールを週刊誌仕立てにしてくれる珍商売。表紙に２人
　の密会写真と結婚のスクープ、誌面には結婚に至る経緯や秘蔵写真など盛り沢
　山。編集・発行は結婚マガジン社、価格は30部２万2000円〜。一世一代のハレ
　舞台の演出は、もう披露宴会場だけではなくなっている！？