１）『セキュリティがキメ手！』
　現金を持ち歩くのは面倒、でもクレジットカードも悪用される心配が尽きない。
　そこで注目されるのが安全性の高いICカードだ。番号でなくチップで情報を管理
　し、端末にかざすだけでサインもいらず高速処理できる。ソニーファイナンスは、
　独自のICカードで本人認証と決済が可能なクレジットサービス「eLIO（エリオ）」
　を来年４月開始。NTTは、世界基準のICクレジットカードを導入し、バスや電車、
　店舗での支払いのほか、現在全国に４万台以上設置されているICカード公衆電話
　機で自分の口座から電子マネーを補充できるシステムを開発、来年の実用化を目
　指す。一方、キャッシュレスだけでなくペーパーレスも進む。インターコムは、
　給与明細をＨＰで閲覧したりメールで受け取れるソフトウエア「Web給金帳」を来
　年１月に発売。パスワードで管理でき、企業の経費削減にひと役。NTT東日本も、
　口座振替通知をＨＰで閲覧できる「＠ビリング」をスタート。さらに情報漏洩防
　止には、半導体設計会社のDDSとオムロンがマッチ箱サイズの指紋照合装置を開発、
　来年３月発売。セキュリティの向上は今、どの方面でも急務といえそうだ。


　３）『新時代のピンポイント広告』
　これまでの広告戦法は、ブロードバンド時代を迎えて変貌しつつある。11月か
　ら東急エージェンシーとNTTが東急東横線の車内で実験的に始めたのは、車両に
　搭載した液晶画面と携帯電話との連動広告。表示されたアドレスに携帯でアク
　セスすると、電子クーポンやコンテンツの詳細が得られる。アサヒ・コムは、
　参加企業の試供品をウェブで公開し、使ってみたい人はネットで申し込むとい
　うシステム。路上で無作為に配るより効率的で、フィードバックも確実。マー
　ケティングにはもってこいだ。ウェブのバナー広告も動画が増え、今度は来年
　６月の実用化を目指し、性別や年齢などターゲットに合わせた広告が個別配信
　される。さらに注目すべきは、エーアイキューブがアメリカ、ドイツと共同開
　発した３Ｄ広告。１分当たり50〜60万円で画像を加工し、月18〜45万円のレン
　タル料金で特殊ディスプレーをレンタルすれば、 専用メガネなしで立体画像が
　見える最新技術。今後、ショーウィンドウや展示会ブース、ショールームなど
　で効果的に使われそう。いよいよバーチャルリアリティの世界へ突入なのだ！