５）『自己の存在を隠す技術、証明する技術』
　いつも誰かとつながっていたい。でも名前やアドレスを明かさず匿名でメール
　交換をして付き合いたい…。そんな、不特定多数との人間関係を求める人にぴっ
　たりのメールシステムが登場。ブレイブシステムズの「JA-Mail」はアドレスを
　公開せずにメールの送受信が可能で、コミュニティサイト運営者に向け50万円
　から発売。また、ソースネクストのユーティリティ「MAILMAX 消えるメール」
　（8800円）は、メールを送る際、指定した時間、開いた回数、受信後の経過時
　間など条件をあらかじめ設定しておけば、自動的にメールが消えるというもの。
　見積りや給与明細、秘密の手紙など流出や悪用を防ぎたい重要な情報メールも、
　これを使えば転送や印刷、カット＆ペーストができなくなるよう制限できるの
　で便利。一方で、個人を特定するためのDNAを使った商品も登場。アイ・デイ・
　テクニカが開発した「I・D・DNAスタンプインク」は朱肉のインクにDNAを混ぜ、
　印影にペン型専用器を当てると光る特殊なシステムで、アメリカに送って製造
　するため30万円と高価だが、印鑑を使った不正利用を防げると大いに期待され
　ている。世相を反映した両極の製品開発はますます進みそう？


　８）『デジタル型次世代おまけ次々と』
　お菓子を買うもうひとつの楽しみはおまけ。この８月ついに“電子おまけ”が
　登場した。明治製菓、トミー、大日本印刷の３社が開発したもので、購入した
　２つの商品に印字された識別IDを使ってインターネット上でゲームを行ない、
　おまけが当たるシステム。大日本印刷は、パッケージに識別IDを高速で印字す
　るシステムと発行した識別IDと応募時に入力された識別IDを照合して不正を防
　止するシステムを開発し実用化。明治製菓とトミーは、テディベアーをモチー
　フにした菓子と玩具『365日のバースデーテディPart2』のキャンペーンを共同
　で実施中（期間は10月末迄）で、ｉモードにも対応。またダイドードリンコか
　らはペットボトルの首に掛けられた変形CD-ROMのおまけが登場。CD-ROMを小型
　化させてペットボトルの容器の幅に収めることで、通常の「おまけ」と比べて
　消費者にインパクトを与える。対象商品は「MIU(ミウ)」「葉の茶」などで、
　「クッキングレシピ」「ミニゲーム」などをそれぞれ収録。いつの時代もおま
　けは人々の心をひきつけてやまないようだ。