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◇『チャリ・ムーブメント2000』 都内各地で、今ちょっとした自転車ブームが起きている。 青山、代官山、神南あたりでは、ＯＬたちがカッコよく自転車に乗る姿が目立 ち始めた。渋滞や駐車場探しにわずらわされることもなく、環境問題の心配も ない。おまけにダイエットにも効果的とあって人気のようだ。 渋谷では、土曜日になると謎の自転車軍団「クリティカルマス」が出没。彼ら は毎月最終土曜日の15時にＮＨＫ前を自転車でスタートし、代々木から新宿を 周って戻ってくるらしい。ちなみにクリティカルマスとは「臨界をこえて集まっ た人々」の意味。自然発生的に集まったチャリ乗り現象を、1992年にサンフラ ンシスコで起こった反原発パレードになぞって、そう呼んでいるわけだ。 ▼ 実は「トレキャDX」では、ちょうど１年前の今頃にも「多機能＆個性競争で自 転車人気再燃」といったレポートをお届けしている。そう、自転車便「メッセ ンジャー」にも注目が集まり始めた頃だった。そして、いま再びのチャリブー ムである。夏が始まろうとするこの季節は、どうも自転車が動く時期らしい。 ただし、昨年のブームが、鍵、軽量、電動など「機能性」にポイントが置か れていたのに対し、今年の特徴は「ファッション性」にあるようだ。 つまり、１年ちょい前からの自転車ブームが、ここに来て、より個性的な自転 車を求める方向に移ってきた、といえるのかも。 ▼ 例えば、サドルが非常に低く個性的で目立つからと「ローチャリ＝Lowrider Bicycle」が、今ストリート系に大人気だ。はっきり言って乗りにくいしスピー ドだってたいして出ない。それでも「とにかく目立ちたい」というわけだ。 また、自分のお気に入りチャリにカスタムできるのも楽しみのひとつらしい。 目黒の松崎自転車の「わがままバイク」は、色とりどりのフレーム、ハンドル サドルなど、30種以上の組み合わせができ、自分好みのオリジナル自転車がで きるとあって大好評。価格もたったの1万6800円とお手頃だ。また、最近、街 乗り用としてお目見えしている「ビーチクルーザー」は、本来はサーファーが ビーチを移動する手段として誕生したものだ。こうした非合理的なものに、あ えて乗るのが楽しい、という愛好者が増えているのも特徴だ。 梅雨の晴れ間、しばし街を見渡してみよう。意外とおもしろい「チャリ・ウォッ チング」が楽しめるかも。 |
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